【雲南】島根県内の中学校で唯一、神楽部がある雲南市大東町南村の海潮中学校で、舞い手と演者の全てを女子生徒が担う。17日に開かれる「夜神楽」を前に、男子生徒に負けない力強い舞台を目指して稽古に励む。
海潮地区は古くから神楽が盛んな地域で、海潮中神楽部は1991年に結成。現在、全校生徒17人のうち1~3年生が所属し、地元の4社中のメンバーから毎週月曜の夜、校内で指導を受ける。本年度は生徒のうち15人が女子で、4人の舞い手と5人の演者を全て務めることとなった。
衣装は見た目以上に重く、運ぶにも一苦労。演技にも力強さが必要だが、スサノオを演じる部長の新田美優さん(14)=3年=は「演じるのは男性役だが、女子でもできる強気な演技を見せたい」と意気込む。
17日は、雲南市大東町須賀の「神楽の宿」で、場を清める「陰陽」と、ヤマタノオロチ退治の「簸の川大蛇退治」の2演目を披露する。
生徒を指導する大東町神楽連絡協議会の足立道徳会長(67)は「順調に成長しているので、本番もぜひ頑張ってほしい」と話し、稽古を見守る。 (清山遼太)













