境海上保安部は6日、宍道湖護岸沖(松江市袖師町)の浅瀬に乗り上げ、航行不能となった旅客船の乗船者13人全員を救助した松江市東茶町の団体職員、桑原正樹さん(39)に感謝状を贈った。
同保安部によると、旅客船は7月26日午後7時ごろ、松江市朝日町の大橋川沿いの港を遊覧のため出港した。航行中の午後9時ごろ事故が起こった。
宍道湖漁協(松江市袖師町)参事の桑原さんに一報が入り、桑原さんは自宅近くの港から定員5人の漁船で現場に急行した。乗船者や船の安全を確認し、13人を複数回に分けて岸へ運ぶなどして救助した。
贈呈式は境海上保安部がある境港市昭和町の境港港湾合同庁舎内であり、西山博境海上保安部長は「夜間で自船も乗り上げる危険性のある中、安全かつ的確に活動して13名全員を無事救助された」と桑原さんの行動を称賛し、感謝状を手渡した。桑原さんは「落ち着いて行動できた。無事に救助できて良かった」と話した。
同保安部は事故を受け、見張りの徹底や航法航路順守などを呼びかけている。(松本稔史)