一畑薬師マラソン大会で石段を登る参加者=出雲市小境町(資料)
一畑薬師マラソン大会で石段を登る参加者=出雲市小境町(資料)

 1138段の石段が名物の「第46回一畑薬師マラソン大会」が10月27日、2年ぶりに開催される。一畑薬師山上駐車場を発着点とする5キロの代替コースで復活し、関係者の期待は高まっている。

 コースになる一畑薬師商店街には土産物店やカフェなどが6店舗ある。「一年で一番大きなイベントだけに復活は町の活気につながる。元気に走る姿を見て元気をもらいたい」と、一畑薬師観光協会の堀内伸二会長(70)は声を弾ませた。

 参加するランナーたちも本番に備え意気込む。松江市乃白町の小松原照夫さん(85)は、中止となった2020年と昨年を除き全て出場。松江ジョギングクラブに所属し週に1回走っており「島根県内外の常連仲間に会うのが楽しみ。目のお薬師さまに向かって最後の石段を全国の仲間と一緒に駆け上がりたい」と心待ちにしている。

 平田高校1年生の三島大輝さん(16)は初出場する。出場資格の16歳になったのを機に、以前から興味のあった石段の駆け上がりに挑戦したいと参加を申し込んだ。高校ではバスケットボール部に所属しているが「走るのが好き。母と一緒に頑張りたい」と意欲を見せた。

 過去9回の出場経験がある出雲市白枝町の銀行員森清貴之さん(34)は「記録を狙うためには、最後の石段までにどこまでタイムを詰められるかが勝負。ペース配分が難しいが、そこが魅力」と話した。今回は20代から50代の職場の陸上部員16人が走るのをサポートする。「完走と一秒でも自己記録を縮められるよう頑張ってほしい」と、エールを送る。

 大会は出雲市と山陰中央新報社が主催。男女別、年齢別の計6クラスで実施する。

(佐藤一司)