【出雲】山陰中央新報文化センター出雲、松江教室などで講師を務め、昨年9月に亡くなった画家・槙野良樹さん(享年67)の遺作展が、出雲市斐川町神庭の荒神谷博物館で開かれている。植物を中心に柔らかいタッチで描かれた水彩画26点が来場者を魅了している。11月4日まで。
槙野さんは出雲市灘分町出身で、30代で渡英して技法を学び、国内外で作品展を開いた。同博物館でも昨年1月まで3回の展示会や水彩画教室を開いてきた。
遺作展では小品を中心にバラやアザミ、クリスマスローズといった四季折々の植物画や、寺院に納めるために自身をモデルに描いていた親鸞像の下絵を展示した。イーゼルや絵筆、パレットなどの画材を並べ、槙野さんのアトリエを再現したコーナーも設けた。
槙野さんと30年来の親交があった博物館の宍道年弘企画監(67)は「人のために尽くす性格だった。優しい人柄がよく表れている作品を見てほしい」と来場を呼びかけた。
入場無料。午前9時~午後5時。問い合わせは同博物館、電話0853(72)9044。(佐藤一司)