3回に内藤実穂選手(14)の勝ち越し2ランで生還し、タッチを交わす原田のどか選手(左)=福島県営あづま球場
3回に内藤実穂選手(14)の勝ち越し2ランで生還し、タッチを交わす原田のどか選手(左)=福島県営あづま球場

 東京五輪の競技がソフトボールで幕を開けた。躍動した日本代表のエース・上野由岐子選手ら多くは、2019年に強化合宿で出雲市内を訪れたメンバー。当時交流した関係者や市内の高校生プレーヤーは、13年前の北京五輪からの「連覇」への期待を強めた。

 先発した上野選手を合宿時に直接励ました島根県ソフトボール協会の佐藤弘之理事長(69)は気さくに写真撮影にも応じてくれた際の「オーラ」がすごかったと振り返る。初戦の豪州戦はテレビ観戦できなかったが、圧勝の一報を喜んだ。

 ソフトボール競技は3大会ぶりの復活。「センターポールに日の丸が揚がるのを期待している。新型コロナウイルスで沈んだ社会に元気を与えてほしい」と願った。

 5月に出雲ドームであった日本女子ソフトボールリーグ1部の公式戦に出場した原田のどか選手は、豪州戦でトップバッターとして、犠飛で1打点を挙げた。

 原田選手の勇姿を観戦した県立大社高校ソフトボール部2年の園山優空(ゆら)主将(16)も、授業中で生中継は見られなかったが幸先良いスタートに「とても良い刺激になる。自分たちも声を出して、日本代表選手に近づけるように練習を頑張りたい」と気合いを入れた。

 リーグ公式戦で始球式を務めた出雲市の飯塚俊之市長は定例会見で「間近でプレーを見た選手が活躍する姿を見ると、親しみも湧き応援にも熱が入る。メダルを取って、ぜひまた出雲市に凱旋(がいせん)してもらいたい」と期待した。

 22日に市役所で予定していたパブリックビューイングは、市内で新型コロナウイルスの感染者が出ていることもあり中止に。「テレビ放送もあるので出雲から大きな声援を送ろう」と呼び掛けた。