松江松平藩の財政を立て直した家老・朝日丹波郷保(さとやす)の顕彰会が24日、墓所がある松江市外中原町、法眼寺であった。郷土史家の山口信夫さんや、ゆかりの地を巡るウオーキングイベントの参加者ら市民60人が参加し、功績をたたえた。
江戸中期の松江藩は深刻な財政難で、朝日丹波は7代藩主・松平治郷(はるさと)(号・不昧(ふまい))の下、農業、倹約重視の「御立派(おたては)の改革」を推進した。江戸屋敷経費の大幅削減や徴税強化で、藩の借金は減って危機を救った。
顕彰は地区住民でつくる「城西ふるさと楽会」(本間恵美子会長)が企画した。
朝日丹波の功績が書かれた縦70センチ、横1・1メートルの顕彰板を地区住民などの浄財で建て替え、お披露目された。
山口さんは「松江藩再生のために丹波の知恵と血のにじむような戦いがあったことを多くの人に知ってほしい」と話した。(井上雅子)