鳥取県を中心に島根県東部や兵庫県北西部に生息するサンインサンショウウオの観察会が18日、鳥取県南部町内であった。町内外から参加した愛好家や親子ら5人が、貴重な生き物を観察し地域の豊かな自然について学んだ。
観察会は、自然観察指導員の桐原真希さん(51)=同町鴨部=が主催し、月1回、自らガイドとなって町内の動植物などを観察している。
サンインサンショウウオはこの時期、山から水路や浅いため池へ移動し、産卵するという。参加者はたも網と小型の熊手を使い、泥や水草の中に潜んでいるサンインサンショウウオを探した。30~40分ほど調査し、4匹のサンインサンショウウオを発見。「いた!」と大きな声が上がり、桐原さんから雄と雌の見分け方などを学んだ。
サンインサンショウウオは体長8~12センチの両生類。環境省のレッドリストで近い将来絶滅の可能性がある絶滅危惧IB類に分類されている。種の保存法でも特定第2種国内希少野生動植物種に指定され、販売や輸出、頒布が禁止されている。
3匹のサンインサンショウウオを見つけた西伯小3年の足羽穂高さん(9)は「いつもたも網ですくってもほとんどいないから、今日は3匹も見つけられてうれしい」と笑顔で話した。
(藤本みのり)