暗闇の中をスポットライトが照らす。音楽が鳴ると、赤や紫などを織り交ぜた衣装をまとった牧瀬茜は、素足のまま全身を使って踊り始めた。感情があふれるように激しく、優雅に舞いながら、小さな舞台を自らの色に染めていく。

 少しずつ服を脱ぎ、薄い衣1枚だけとなった姿で、舞台の花道から前方の丸いステージへと歩いていく。天井のライトから放たれる光の筋が、そこに横たわった牧瀬を浮かび上がらせる。ステージがゆっくりと回り出す。全てを脱ぎ、抱き合っている...