薄闇の集落で、登り窯からゆらゆらと煙が立ちのぼっていた。昨年12月のある日。真夜中過ぎの大分県日田市の皿山地区。陶工の黒木昌伸(46)が窯に薪(まき)をくべると炎がぱっと噴き出し、顔が赤く照らされた。
少し間を置き、はうようにして窯に顔を近づけて火の色を見る。木が白く光るように燃えている。急激に温度が上がると焼き物が火膨れする。薪の量や入れるタイミングは自分の勘が頼り。「火は完璧に扱えるものじゃない。今のやり方が本当に正しいのか分からない」...
薄闇の集落で、登り窯からゆらゆらと煙が立ちのぼっていた。昨年12月のある日。真夜中過ぎの大分県日田市の皿山地区。陶工の黒木昌伸(46)が窯に薪(まき)をくべると炎がぱっと噴き出し、顔が赤く照らされた。
少し間を置き、はうようにして窯に顔を近づけて火の色を見る。木が白く光るように燃えている。急激に温度が上がると焼き物が火膨れする。薪の量や入れるタイミングは自分の勘が頼り。「火は完璧に扱えるものじゃない。今のやり方が本当に正しいのか分からない」...
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