人出にかかわる主な予定
人出にかかわる主な予定

 新型コロナウイルスの「第5波」が全国各地に波及しつつある。1日当たりの新規感染者数はこの1週間弱で14都府県が過去最多を更新。緊急事態宣言の対象は2日、6都府県に拡大した。夏休みは本格化し、人の移動は活発化するとみられる。宣言期限の月末にかけては東京五輪に続いてパラリンピックの開幕もあり、感染抑制の正念場となっている。

 新規感染者数は、東京五輪開幕に伴う7月の4連休が明けた後、大きく増え始めた。共同通信の集計によると、28日に石川で過去最多更新の119人。30日には茨城222人と鳥取47人、31日には東京が4千人台に達するなど関東地方を中心に静岡、京都、沖縄でも最多を更新した。2日も福島で136人、神奈川で1686人と最多更新があった。

 年代別では20代、30代の感染が目立ち、若者の人の流れをどう抑えるかが鍵となりそうだ。東京・渋谷の中心部にある宮下公園では2日、若者らが缶ビールを片手に「路上飲み」を楽しむ姿も。友人2人と盛り上がっていた都内の男性会社員(25)は「帰宅前に少し飲むぐらいなら構わないのでは。通勤電車はいつも混んでるし、宣言に効果はない」と話した。

 まん延防止等重点措置は2日、北海道など5道府県に適用された。栃木県と福島県は同日、新規感染者数が急増していることなどを踏まえ措置適用を政府に要請。愛知県は条件付きで週内に要請する方針を示した。

 一方、NTTドコモの分析データによると、宣言対象に追加された埼玉、千葉、神奈川、大阪の4府県の2日午後3時の人出は、前週月曜日の7月26日と比べ減った地点が多かったが、減少は小幅にとどまった。