甲子園でジャッジする姿を思い描く藤原周二さん=出雲市斐川町直江、斐川公園野球場
甲子園でジャッジする姿を思い描く藤原周二さん=出雲市斐川町直江、斐川公園野球場

 18日開幕の選抜高校野球大会に、島根県から審判委員として出雲市大津町の会社員藤原周二さん(46)が派遣される。元高校球児の藤原さんは「正確で公正なジャッジで選手の成長を応援したい」と意欲を見せている。

 三刀屋高校時代は内野手として甲子園を目指したがかなわず、卒業後に同校恩師の勧めで高校野球の審判を始めた。「好きな野球を通じて自身も成長したい」との思いだったという。以来、練習試合や公式戦合わせて年間50~60試合、多い年で90試合を担当する。審判歴27年目を迎え、きびきびした正確な判定は関係者から高い評価を得ている。

 仕事はバスやトラックの運転手。長距離移動で拘束時間が長いときがあるが、合間を縫って走り込みを重ね、九回をさばく体づくりには余念がない。

 初の聖地を控えて胸が高鳴る一方、銀傘やアルプススタンドを埋める大観衆の前でのジャッジには不安を感じている。それだけに「大きな声と大きなジェスチャーを心がけたい」と先輩のアドバイスを胸に本番に臨む。

 甲子園では一塁、二塁、三塁の塁審を1試合ずつ務める。「目標だった甲子園のグラウンドに立てる環境に感謝したい。一球一打を正確にジャッジし、選手の全力プレーを支える」と思いをはせている。

 選抜大会には、中国地区で審判を派遣しており、島根県高野連によると、島根から選抜大会に派遣されるのは6人目という。

 (佐藤一司)