有福温泉(江津市有福温泉町)で3公衆浴場を運営する浜田、江津両市の一部事務組合「浜田市江津市旧有福村有財産共同管理組合」(管理者・山下修江津市長)について、両市が12月末に解散する方針を決めた。3公衆浴場はいずれも江津市が承継し、単独運営する。両市の9月定例議会を経て正式決定する。

 住民や組合議会議員でつくる諮問機関「有福温泉開発協議会」が3月、解散と単独運営を求める報告書を提出したのを受け、両市で協議。解散に合わせ、老朽化した施設の耐震工事や屋根の改修を、両市が経費を折半して実施することを申し合わせた。

 組合は1973年に発足し「御前湯」「さつき湯」「やよい湯」の3浴場を運営。運営経費は浜田市58%、江津市42%の割合で負担してきたが、江津市に立地し利用者は同市民が多いのに加え、温泉街の旅館廃業による集客力の低下や新型コロナウイルス禍で赤字傾向が続き、運営手法の見直しを求める声が浜田市側からあった。   (福新大雄)