
―顧客満足度を高めるため2023年に立ち上げたCS推進課の効果はいかがですか。
靴や足に関する専門的な資格を持つ社員1人が各店舗を回り、指導に当たっています。接客面で経験豊富なスタッフが知識を身に付けることで、お客さまにより安心感と納得感をもって買い物をしていただけるようになりました。新入社員や中途採用のフォローにも入るため、今後は人数を増やしていく予定です。
―オンラインショップが引き続き好調です。顧客動向はどのように変化していますか。
オンラインの売り上げが社全体の売り上げの1割を超えました。1年前にシステムを改修し、商品の掲載を効率化しました。各取引先の在庫状況を把握し、スムーズに納品できていることが売り上げ増加の一因です。店舗でもオンラインショップでも、女性を中心に、手を使わずに楽に履くことができるスケッチャーズの「スリップインズ」が圧倒的な人気商品となっています。また、男女問わず仕事で履ける黒いスニーカーを求める方もさらに増えています。

―新事業を教えてください。
中四国発のスケッチャーズのロードサイドアウトレットショップが3月、広島市内にオープンしました。店舗面積は約100坪で、平均約300坪の店舗に比べてコストを抑えた出店形態です。軌道に乗れば、さらに増やしたいと考えています。
―時流を敏感に読み、新たな手を打てる秘訣(ひけつ)はなんでしょうか。
販売状況を社独自の非常に細かい4カテゴリー分けで把握しています。例えば、一口に革靴といっても形はさまざまですし、トレンドも日々変化します。収集したデータを基に仮説・実証を繰り返しますが、データはあくまでデータ。実際にお客さまと向き合っているスタッフの話を積極的に聞き取りながら、より良い戦略を立てます。各店舗の「個性」ともいえる売り場づくりは売り上げを大きく左右しますし、スタッフにとってみれば腕の見せどころ所です。各店舗を回る際には「チャレンジしてみて」と背中を押すようにしています。


若いうちは様々な経験を積むことが大切です。何事にも臆する事なくチャレンジしてください。その経験が、自分自身やお客様へ繋がると思います。
我々は、靴の販売を通して、地域のお客様に必要とされる企業であり続けるよう、改善・進化しています。変化を恐れず、常に進化し続けられる気持ちを大切にしてください。
渡部正樹=島根県松江市出身(41歳)2021年11月に現職に就任。
休みが出来ると家族で旅行に行く事が多く、初めて行く場所や美味しい料理などを堪能する事が楽しみです。
