―2024年は創業30周年でした。
30年間で島根県から全国に事業を広げ、皆さまのおかげで24年は過去最高の売り上げを計上することができました。30周年を記念して開催した感謝祭は、お客さまやお取引先さまを中心に、たくさんの子どもたちにもご来場いただきました。今後も積極的にイベントなどに参加し、子どもたちにも楽しんでいただけるような内容にしつつ、多くの皆さまに再生可能エネルギーの可能性に興味を持っていただける活動を続けたいです。「パリ協定」締結以降、再生可能エネルギーへの注目は高まっています。電気代高騰を受けて、法人部門を中心に売り上げが伸び続けており、需要の高さを感じています。

―自社商品開発に注力しています。
太陽光発電設備の導入の際に効果を「見える化」できるシミュレーションソフトウエアを開発しました。山陰両県外の企業との連携も視野に、事業規模の拡大を目指します。

―新規事業にも乗り出します。
近年、投資事業としても人気を集めており、再生可能エネルギーを効率よくためて売電することができる「系統用蓄電池」を県内2カ所で稼働させます。県内企業として責任を持って事業を進め、無駄なく電力を確保するために施工、保守業務を中心に今後も拡大させていきます。26年からは「J‐クレジット」を自社で企業に販売できる体制を整えます。二酸化炭素(Co2)削減が難しい企業さまにも環境への貢献をサポートします。

―ソーラーパネルの回収や点検などアフターサポートの需要が高まっています。
販売して終わりではなく、新規提案から点検、回収まで、すべてを行えるのが強みです。山陰両県のソーラーパネルは、メーカーにかかわらず、全てわが社でアフターサポートできる体制を整えていきます。施工管理体制の充実に加え、座学や実践的な社員研修を行い、サービスの質や提案力を高めることで、顧客満足度の向上につなげたいと考えています。

将来を担うのは、若者たちです。様々なことを経験する中で、自分が何をしたいかを考えてみてほしいです。今の世代はSNSをはじめとする情報を扱うことが上手です。得意分野を伸ばし、生かしてほしいです。弊社としても、今後より一層「人」にスポットを当てて、一人ひとりの特性を引き出し、高める育成に力を入れていきます。

藤原一美氏=松江市出身(54歳)
ブライダル会社に20年間勤務した後、2012年に創業者の父の急逝をきっかけに東洋ソーラーに入り、13年に社長に就任。趣味は釣り、ゴルフ、バイクです。釣りは1級小型船舶免許を持っており、春は青物、夏は白イカなどを狙って海に出ます。最近は仕事の付き合いも兼ねながら、もっぱらゴルフに熱を入れています。