
ー主力の輸送業の業況はいかがでしょうか。
同業他社が容易に取り込めない独自性のある輸送の開拓に努めてきました。他社と多く競合する部門は現状維持もしくは減車していき、競合しない特殊な荷物を運ぶ車両を補充し、現在では多種類の40台があります。収入を安定させるために車両の稼働率を上げ定期輸送に主力を置く一方で、毎日仕事がある車両に投資してきました。また特殊な車両があることで新しい取り引きにもつながっています。
ー新規事業を教えてください。
2024年11月に産業廃棄物処分業を始めました。以前は取引先の協力会社として業務を行っていましたが、取引先の撤退に伴い、事務所や処理施設を有償で譲り受けました。コンクリートやアスファルトといった建設副産物を受け入れて再資源化し、販売もしています。産業廃棄物の収集運搬業許可は1府6県で取得しており、他社には容易にできない独自性のある輸送形態を持ち得ています。輸送を自社で生み出す試みで、意義深い事業と捉えています。取得前は社員寮だった施設や事務所も改装し、賃借物件として外部に貸し出す構想もあります。

ー社員の資格取得を奨励しています。狙いはどのような点にありますか。
必要な人が必要なだけ免許を持っていれば、現場の従業員に口頭で教えることもできます。しかし一人一人が基礎を学び、自分の知識として従事することで質の高い仕事ができると考えています。自社では、希望者は誰でも業務に関わりのある資格受講を認めており、講習や試験が島根県外の会場であっても、受講や受験が可能です。資格は手当に反映し、社員の収入増を後押ししています。
ー今後の展望は。
年始に開いた社内会議では3年間事故ゼロを掲げました。車両台数が多く長距離を走るため、全員が気を引き締めて事故リスクを最小限にする決意です。大変な時こそ大きく変わるチャンスと捉え、目標達成に向け一致団結して取り組みます。


”至誠にして動かざるは未だ之れ有らざるなり”吉田松陰
誠実な心を尽くして事にあたれば何事でも必ず動かすことができるという教えです。高い志を立て、実践実行して自分の経験となり、地域社会に貢献することができます。
橋本隆幸=島根県益田市出身(56歳)元美容師、1995年入社、2005年に現職に就任。
2013年 楓ジェラート 代表、2021年 道の駅ゆうひパーク三隅 指定管理













