―松江ゆかりの文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻・小泉セツをモデルにしたNHK連続テレビ小説「ばけばけ」が2025年秋に放送される予定です。
ドラマ化に向けた地元の皆さまの熱い思いを感じていましたので、制作が決まってうれしいです。セツを育んだこの土地の素晴らしさや力があると思っています。

―夫婦ゆかりの地である松江からどのように発信していきますか。
八雲とセツの足跡、怪談にまつわる番組を制作したいと思います。地域番組にとどまらず、全国放送にも出していきたいです。番組を英語化して国際放送に出し、国外に魅力を届けることもできます。3月には松江市出身で八雲に造詣が深い俳優佐野史郎さんと、後に夫婦が過ごした熊本県出身の宮崎美子さんによる八雲作品やセツの手記の朗読イベントを開きました。25年度も八雲やセツを身近に感じていただけるようなイベントを展開します。


―メディアを取り巻く環境は大きく変化しています。どのような放送局にしていきたいですか。
インターネットで視聴できる番組配信サービス「NHKプラス」では、「しまねっとNEWS610」や「さんいんスペシャル」など地域番組が視聴できます。地域だけでなく、全国の方々にも島根の情報を身近に感じていただけるチャンスだと思っています。県西部や隠岐の情報も引き続き丁寧に拾い、バスケットボールのBリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックなどのスポーツコンテンツも届けていきます。

 

今年NHKは放送開始100年。島根県では1932年にラジオ放送を開始、1959年にテレビ放送を開始しました。今年10月からはネットでの配信が必須業務化されます。奇しくも今年後期の連続テレビ小説は松江が主な舞台となる「ばけばけ」です。メディアが変化しても、視聴者のみなさまの期待・関心に応えるコンテンツを制作し続けるサステナブルな組織をNHKは目指しています。

増田智子=広島県広島市出身(57歳)2022年に現職に就任。 1991年NHK入局。主に番組編成の業務を担当しました。島根では武家茶道と言われる三斎流のお茶を習っています。その流れで着付けを習い、念願の“着物を自分で着て初釜!”を実現しました。ロータリーの山登り同好会では低山の回に参加、一番印象に残っているのは三徳山に登り、三佛寺投入堂近くまで行った回です。ロックな登山でした。