月山富田城を拠点とした戦国大名・尼子経久と、尼子氏に仕えた悲運の武将・山中鹿介がしゃべる自動販売機2台が、月山麓の安来市広瀬町町帳、道の駅広瀬・富田城にお目見えした。お金を入れボタンを押すと、経久と鹿介風に「よう来なったよう来なった」「ありがたや」などと言葉をかける。
音声は計12種類あり、受け取り口に商品が出た時には「これを持って登るのじゃ!」「出陣じゃ~」と熱く語りかけ、お金が足りないままボタンを押すと「金が足りんぞ」と入金を促し、売り切れなら「またの機会じゃ」と、遊び心を見せつつ観光客をもてなす。
販売機は黄金色で「難攻不落の城」「月山富田城へようこそ」と書かれ、経久自販機は側面に「陰陽十一州の太守 尼子経久」、鹿介自販機は「山陰の麒麟児(きりんじ) 山中鹿介」と記される。
市観光協会職員の村田千夏さん(30)は「月山を訪れた人に楽しんでもらい、歴史を知るきっかけにしてほしい」と話し、市立歴史資料館の平原金造館長(72)は「これから暑くなるので、登城の際の水分補給に役立ててほしい」と述べた。
しゃべる自販機は、安来市観光協会が飲料メーカー・ダイドードリンコや島根県観光連盟と提携して設置し市内では7、8台目。売り上げの一部を市観光協会や県観光連盟に寄付する。(中山竜一)












