西田 兼さん
西田 兼さん

 絵を見るのは好きだけど、どう見ていいのか分からないという人向けに、連続講座「西洋美術史入門~名画が『わかる』ための知識~」が6月4日、松江市殿町の山陰中央新報社文化センター松江教室で始まる。春まで島根大で教えた西田兼(かねし)さんを講師に、古代からの西洋美術の流れを一年にわたって学び、名画鑑賞の視点を得る。

 西田さんは京都大大学院(美学・美術史学専攻)を経て島根大で芸術学を教え、3月に定年を迎えた。

 講座では西洋美術の流れを四つに分け、作家や作品を紹介しながら社会的、文化的背景を解説する。

 最初の「古代エジプトから中世初期まで」は死者の書やミロのビーナス、続く「ロマネスクからルネサンス初期まで」はピサ大聖堂やボッティチェリなどを取り上げる。「ルネサンス」ではダビンチら三大巨匠など、最後の「バロックから20世紀初頭まで」ではドラクロワ、モネ、ルノワール、クリムト、ピカソらへの理解を深める。

 西田さんは「作品を見て『分かった』と言えるために必要なのは感性や感覚ではなく『知識』。その知識を分かりやすく伝えたい」と話す。

 講座は毎月第1、第3水曜午後7時~8時半。受講料(3カ月分)は1万3200円。文化センターを初めて利用する人は入会金3千円が必要(割引制度あり)。申し込み先は松江教室、電話0852(32)3456、フリーダイヤル(0120)079123。