愛知県瀬戸市の山田外美代さん(76)は2005年、自宅近くで愛知万博が開かれたことで人生が変わった。

 世界の人が一堂に集まり、海外パビリオンの前は、国ごとにスパイスや香水など違った香りが漂う。会場を歩くだけで、まるで世界旅行をしたかのようだったという。魅力に取りつかれた山田さんは、全185日会場を訪問。楽しみを見つけたからか、病弱だった身体も日に日に元気になっていった。

 その後ミラノやドバイなど、この20年間に行われた全7万博にも足を運んだ。2010年の上海万博には毎日通った。中国メディアに自身の代名詞となる「万博おばあちゃん」との愛称で呼ばれ、閉幕時には温家宝首相(当時)から直筆の感謝状も受け取った。

 万博会場は1日で見きれないほど広く、回り方や服装...