山陰両県とインドとの経済、文化交流の促進に取り組む山陰インド協会(会長・松尾倫男山陰中央新報社社長、会員218企業・個人)の2025年度定期総会が29日、松江市内であった。本年度は、中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会とインド南部ケララ州の経済団体「INJACK」(印日商工会議所ケララ)が15年に締結した経済交流の覚書に同協会も加わり、地元企業の人材交流などを支援する。
経済交流への参加は、同ブロック経済協議会からの要請を踏まえ決めた。10月中旬に経済視察団を派遣するのに合わせ、3団体で覚書を再調印する。さらにインド関連のビジネスや日印の人材交流などに関する情報共有や協力体制を強めるため、中海・宍道湖・大山圏域市長会、同ブロック経済協議会、島根大学などと「インド事業産学官連携会議(仮称)」を創設する。
インド人材受入事業では、インド人大学生の地元企業でのインターンシップ(就業体験)を継続。新たに6カ月間の長期インターンシップ生を受け入れる協会加盟社に対して、受入協力支援金を贈る。
松尾会長は「人材交流や民間企業との連携により、成果が出始めている。官民の協力関係を強め、新たな事業拡大を支えたい」と話した。総会では島根県の担当者による外国人の雇用制度などに関する講演会もあった。(井上雅子)