第四章・公儀と大名(12)

 

 利長は利常に家督をゆずる手続きを急ぐことにした。それには新将軍秀忠の了解を得る必要がある。そこで大久保忠隣(ただちか)に文を書き、今の思いを率直に伝えることにした。

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