東京パラリンピックの聖火リレーに使う火を一つにし、「県の火」として送り出す集火・出立式が16日、松江市と倉吉市であり、関係者が選手の活躍と大会の成功を願った。
島根県内で火をおこす採火は7市町であった。くにびきメッセ(松江市学園南1丁目)の式典は観客が見守る中、東京五輪ホッケー女子日本代表の錦織えみ選手(28)=コカ・コーラ、横田高出=らが、各地から届いた火を聖火皿に移した。
鳥取県は新型コロナウイルス感染拡大を受け、鳥取、米子両市の採火イベントを中止した。この日の式典も無観客で、パラスポーツに取り組む小中高生や関係者のみ約30人の出席にとどめた。
聖火リレーの県代表として東京都でのセレモニーに参加する、車いすバスケットボールの立岡ほたる選手(24)=倉吉市出身=がトーチを掲げ、出立を宣言。「コロナ禍で開催されるパラリンピック。感動や勇気、スポーツが与える力に期待している」と力を込めた。
島根、鳥取を含む43道府県で採火された火は20日に東京都にまとめられ、聖火となって都内をリレーで回る。大会は24日に開幕する。 (広木優弥、岸本久瑠人)