立正大淞南は徳島市立をあと一歩のところまで追い詰めたものの、ロスタイムに2失点して2回戦で姿を消した。3年生のFW加藤緒は「最後に気が緩んでしまい、耐えられなかった」と唇をかんだ。
15日の1回戦(中京大中京戦)で逆転勝ちし、勢いに乗って臨んだ2回戦。前半の立ち上がりから前線に速いパスを送り、試合を優位に進めた。後半7分には、FW香西銀二郎が落としたボールを加藤が右足で蹴り込み先制。このまま逃げ切るかに見えたが、一瞬の隙をつかれロスタイムの2分と5分に相次いで失点。試合終了のホイッスルが鳴ると、選手たちは膝から崩れ落ちた。
全国高校選手権も含めて幾度も全国舞台でチームを率いてきた南健司監督は「一瞬で決めることができるのも、一瞬で蹴り込まれるのも全国大会」と話し、主将のGK長野大河は「悔しい。準備期間から最後の一瞬まで気を抜くなと言われていた。もっと早く気づいておけばよかった」と肩を落とした。(小引久実)