見頃を迎えたサギソウ=島根県飯南町下赤名、赤名湿地
見頃を迎えたサギソウ=島根県飯南町下赤名、赤名湿地

 【飯南】島根県自然環境保全地域の赤名湿地(島根県飯南町下赤名)で、しまねレッドデータブックの絶滅危惧1類のサギソウが見頃を迎えた。直径2~3センチほどの白い花が、訪れる人の目を引く。31日ごろまで楽しめる。

 ラン科の多年草で、中山間地域の湿地や渓谷に咲く。サギが羽を広げた姿に似ることが名前の由来。県自然環境課によると、例年よりも1週間程度早い7月30日に咲き始めたという。

 県内最大規模のハンノキ林を縫って設けられた遊歩道沿いでは、野生動植物保護地区(67アール)を中心に群生する。高さ20~30センチに成長した小さな花が、地域住民に癒やしを与える。

 町教育委員会の石飛幹祐教育次長は「サギソウのほかにも、珍しい四季の植物があるので観察してみてほしい」と呼び掛けた。 (清山遼太)