島根県津和野町後田の弥栄神社(桑原秀幸宮司)で6月30日、夏の始まりを告げる「輪くぐり神事」があり、浴衣姿の参拝者たちが、大きな茅(ち)の輪をくぐり、無病息災を祈った。
神事は約150年前から続くとされ、祭神のスサノオノミコトが茅の輪を身に着けたことで病を免れたと言い伝えられている。町では神事の日から浴衣を着る風習もある。
弥栄神社は、名前と年齢を記した「人形(ひとがた)」を用意。参拝者は息を吹きかけた人形を納めることで、自身のけがれをはらい清め、半年間の病を避ける願いを込める。
拝殿前には直径約1・5メートルの茅の輪が設けられ、参拝者たちは「8の字」を描くように左回り、右回り、再び左回りの順に3回くぐって本殿に進み、静かに手を合わせていた。
津和野小学校4年の池田桃花さん(10)は「毎年ここに来るのが楽しみ。家族や友達が元気に過ごせるようにお願いした」と笑顔で話した。
(岡野優衣)













