島根県邑南町で21日、児童が歯科医師と薬剤師の仕事を体験する催しがあり、実際の器具を使い、歯の確認やお菓子の調剤を体験し、医療職への理解を深めた。
市木小学校の全校児童9人が参加した。子どもの頃から医療職に興味を持ってもらおうと同校PTAが初めて企画した。児童は白衣を着て、下級生と上級生で各職場に分かれて、体験した。
歯科医院では歯科医師の指導で、児童が保護者の歯の本数を確認した。診察用のいすに座った保護者に紙エプロンをかけ、口腔(こうくう)内ミラーを使って慎重に数えた。医師の助言で「口を楽にしてください」などと、声をかけながら診察した。
薬局ではチョコやクリーム、ジュースを薬剤に見立て、処方箋通りの調剤に挑戦した。薬を入れる容器にお菓子を詰め、患者役の保護者に手渡した。
歯科医師の仕事に意欲的だった5年の朝枝善侶(ぜんりょ)さん(11)は「緊張したけど面白い業務だった。歯科医師に少し興味が出てきた」と話した。(吉野仁士)