隠岐諸島で今夏、個体数が少なく人目につかない場所にいることから「幻のヘビ」と呼ばれるシロマダラが相次いで見つかり、地域の話題になっている。
シロマダラは島根県のレッドデータブックで準絶滅危惧種となっている。無毒で、県内各地に生息するが、宅地開発や道路整備により餌となるトカゲやヘビが減り、個体数が減少している恐れがあるという。
隠岐の島町で24日、同町原田の福祉施設職員、西原健太郎さん(52)が同町都万の歌木地区近くの県道脇で、約40センチの個体を見つけた。子どもの頃からヘビに興味を持っていた西原さんは「最初はヒバカリかと思ったが、シロマダラの幼体だった」と話す。保護したが移動中に尻尾を首に巻いて死んだといい、同町中町の隠岐自然館で標本として保存される。
6、7月には西ノ島町で2匹発見された。同町美田の小向地区に住む奥田昭さん(81)方の飼い猫が立て続けに20センチ、50センチの個体を持って帰ってきた。奥田さんは「アオダイショウといった普通のヘビはよく見るが、初めて見た」といい、生物に詳しい近くの元中学校校長、安達和良さん(83)に渡してシロマダラと判明した。2匹は安達さんが標本として保存している。
(鎌田剛)












