「3連続の最高賞よりも、教えた子が職人として評価される方が、よっぽどうれしい」。土江徹(49)の瞳が最も輝いた瞬間だった。全国菓子大博覧会で認められた技を惜しみなく次世代に還元し、「和菓子屋の仕事は退屈じゃない」と今日も背中で語る。

 技術を極め、賞を重ねる中で「業界に育ててもらった」という実感が...