第六章・天に抛(なげう)つ(21)

 

 雄黄(ゆうおう)は亀谷(かめがい)銀山からも少量ながら産出し、医学の知識のあるキリシタンによって高山右近に届けられている。右近はそれを薬に加工し、小さな桐の...