松江市は17日、自動車のご当地ナンバープレートの導入に向けて検討していると明らかにした。国土交通省が、導入要件とする自動車登録台数の基準緩和を検討していることを受けての対応。導入に向けて市民などとの合意形成を図る。
単独の市区町村で導入する場合の現行の要件は登録台数「10万台以上」または軽自動車を含めた登録台数「17万台以上」。国交省は要件緩和を検討しており、中間のとりまとめでは自動車の登録台数「7万台以上」または軽自動車を含めた登録台数「12万台以上」とする方針を示した。
17日の9月定例市議会本会議で佐々田慎吾議員(公明クラブ)が一般質問で導入を求めたのに対し、松浦徹理事は、2025年3月31日時点の市内の自動車登録台数は7万8千台、軽自動車を含む登録台数は15万2千台でいずれも新たな要件を満たしており「導入を検討予定と国に回答した」と話した。
導入に向けた懸念事項は「慣れ親しんだ島根ナンバーが選択できなくなる」「居住地が特定される」などを挙げ、「メリット、デメリットについて十分な分析と説明をして市民、議員の意見を伺いながら合意形成をしたい」と述べた。
ご当地ナンバー制度は06年に始まり、当初は原則、市区町村単位だったが、17年の規制緩和で複数の市区町村が連携して導入することが可能となった。島根県内では20年5月から出雲、奥出雲、飯南の1市2町で「出雲」ナンバーを交付している。 (藤井俊行)













