21日放送『ライターズ!』に出演するタイムマシーン3号(左から)山本浩司 ・関太
21日放送『ライターズ!』に出演するタイムマシーン3号(左から)山本浩司 ・関太

 顔出しNGの敏腕ライターたちが、いま注目のタレントの素顔に迫る『ライターズ!』(日本テレビ系)。21日(深1:30)は、翌日22日放送の『世界まる見え! テレビ特捜部』(日本テレビ系 後8:00)から、タイムマシーン3号の2人が登場する。結成6年目で『M-1グランプリ』決勝進出したものの大ブレイクには至らず、雌伏の期間を経て、いまやYouTubeチャンネルの登録者数110万人の大人気芸人に。そんな2人が語る芸人人生の転機とは。また、番組で特集された「メロさ」を感じた瞬間についても語った。

【動画】笑いの少なさにタジタジ?タイムマシーン3号

■涙もろい津田寛治と小手伸也の文句

 ツッコミの山本浩司とボケの関太によって2000年に結成されたタイムマシーン3号は、2005年の『M-1グランプリ』で初の決勝進出。だが、結果は7位とふるわず、いつしか「お客さんにはウケるけれど、芸人にはウケない」とまで揶揄されるように。しかし、“デブネタ”という武器を磨き続け、いまやテレビにYouTubeに大活躍。今回の『まる見え!』でも、恒例のハプニングに巻き込まれててんやわんやかと思いきや…。

「かなりいろいろありましたけど、服だけは濡れませんでした! 同じ服を着て帰る『まる見え!』は、初めてかもしれません(笑)」(山本)

「いつもはどんなに汚れてもいいように着替えを一式、それこそ海水浴かって言うくらい大荷物でスタジオ入りしているんですよ」(関)

 22日放送の今回の『世界まる見え! テレビ特捜部』は「メロいSP」。あまり聞きなれない言葉だが。

「『メロメロになる』みたいな感じで、若者に流行ってるのかな。かわいい動物とか恋人同士のほっこりするやり取りだったり。すごく癒されるんですけど、とにかくおもしろいコメントが出しづらい!」(山本)

「『かわいい~』で終わっちゃうからね。やっぱり借金とか不倫とか、そういう下衆なのじゃないと(笑)」(関)

 芸人泣かせではあったものの、収録は大盛り上がりだったよう。

「津田(寛治)さんがすごく涙もろくて、それこそ『メロいな~』と思っていたら、隣の小手(伸也)さんがぶつぶつ文句言ってるのがおかしくて。VTRを見るときに人間性が出ますね(笑)」(山本)

■たけし&所の頭の中に自分がいる「信じられない」 山本と呼ばれる“違和感”も

「かと思えば、みんながVTRを見ている横で、(ビート)たけしさんと所(ジョージ)さんが手相を見せ合っていちゃいちゃし始めて。ある意味すごくメロいけど、今回もめちゃくちゃでした」(関)

「でも、たけしさんや所さんから、『山本』って呼ばれるのは、まだ違和感しかないですね」(山本)

「ぼくらにとっては、ずっとテレビの向こう側のスターですから。子どもの頃、群馬の実家で母親に『たけちゃん出てるよ!』とか言われて育ってきて。だから、『関』って言われたら、『たけちゃん』って返しそうになって危ないですよ」(関)

「お前だけ、いまだに群馬すぎるだろ(笑) ただ、お二人の頭の中に自分がいることが、本当に信じられなくて。所さんとは、先週『笑ってコラえて!』の収録でもご一緒させてもらっていて、今回お会いしたら『またお前? ちょっとは遠慮ってものを覚えたら?』って気さくに声をかけてもらって、うれしかったですね。『こっちから断れるはずないでしょ!』とツッコミましたけど(笑)」(山本)

 収録には、YouTubeやTikTokで若者に大人気のしなこと、大平修蔵の2人も登場した。

「我々と並んでいると、だいぶシュールですよ。大平君と山本なんて『一応、同じ生き物』くらいしか共通点がないですから」(関)

「お前としなこちゃんだって、『タピオカが好き』くらいしか共通点ないだろ!」(山本)

■「客ウケナンバー1」に悩み、貫いた信念

 謙遜する2人だが、コンビのYouTubeチャンネルは開設7年目で登録者数は110万人に。常にお茶の間の人気者かと思いきや、芸人廃業まで考える時期もあったという。

「2,3年目からテレビに出させてもらって、『M-1』の決勝にも行って、その大会の準決勝で爆発的にお客さんにウケたので、周りから優勝するんじゃないかって言われるくらいだったんです。でも、決勝では惨敗してしまって」(山本)

「審査員でずっとお世話になっていた渡辺正行さんに、『太ったネタ一本だと厳しい』と苦言を呈されまして。『たしかにそうだよな』と納得したんですけど、寝る前に『でも、リーダー(渡辺)も、コーラの一気飲み一本で売れたよな』と思い返したら、だんだん腹が立ってきて」(関)

「そんなことないだろ! コーラだけじゃないから、リーダーは!」(山本)

 だが、『M-1』での挫折後、『爆笑!オンエアバトル』で復活を果たす。

「審査員の方や芸人からは評価されなかったけれど、お客さんにはウケたんです。だから、オンバトの形式は我々に合っていたんだと思います」(山本)

 2012年にはチャンピオン大会で優勝。見事、名実ともに「客ウケナンバー1」となるが…。

「それでもブレイクまではできずに、どんどん給料も減っていくので、『もう辞めよう』と思っていた矢先に家が火事になって、保険でまとまったお金が入りまして『芸人続けられるぞ』と。でも、やっぱりブレイクせずに、また辞めようと思った矢先にバイクで事故に遭いまして」(関)

「怪しいな! 保険会社の人、もう一回ちゃんと関を調べてください!」(山本)

 そうして偶然(?)廃業の危機を乗り越えた2人は、2015年の『M-1』でリベンジを果たす(結果は惜しくも4位)。

「デブネタを封印しようか、散々迷いました。でも、やっぱりこれでいこうと」(山本)

「それしかできない、というのもありますけど、でもこれしかないという思いもありました」(関)

 その後、テレビへの露出も増え、YouTubeも登録者数が急増。

「ただ、なんでブレイクできたのか、いまいちわからないんですよ。『なんか最近、よく見るよね』というのが重なって」(関)

「YouTubeも『好きな冷房の温度』とかくだらないことやってるだけなので、なんで増えているのか本当にわからなくて、逆に登録している人に理由を聞きたいくらい」(山本)

 「もともとの『客ウケナンバー1』のスタイルがYouTubeにフィットした」と単純に考えることもできるが、関はこう話す。 

「いや、運だけですね。たまに将来のビジョンとか聞かれるんですけど、今、いろいろ出させてもらっている理由が自分たちにはわからないから、本当に何もないんです。もうその日の現場を楽しくやること、これしか目標がないんです」(関)

「誰に似ているとかもありませんし。あえて言えば、関がメシを食べて、たまに『あれ? 山本もいたの?』っていじられる形なので、ロールモデルはアンジャッシュさんかもしれません。そう考えると未来は危ういですね…」(山本)

 まさかのタイムマシーン3号とアンジャッシュの共通点が見つかったところで、最後に22日放送の『まる見え!』の見どころ2人が発表。

「見てのお楽しみということですが、ひと言だけ。『パンダ、ABBA、ピザ』です。特に、ピザがいいんですよ。ピザ、好きなんです」(関)

「全然、にごしてないだろ。なんかわかっちゃうようで、よくわからないって、やってることテレビ欄と一緒だから!」(山本)

 その日の現場を楽しむだけと語る、2人の即興漫才のような掛け合いは、文章では到底伝えきれないので、ぜひ21日(日)放送の『ライターズ!』をチェックしてほしい。そして、22日(月)放送の『世界まる見え! テレビ特捜部』では、どんなパンダとABBAとピザのエピソードが飛び出すのか。こちらもお見逃しなく。
(取材・文/マイティ・M)
※取材の模様は、21日放送の『ライターズ!』(日本テレビ/日曜 深1:30)でもご覧いただけます。