インターネットが広がり、ラジオ・テレビ離れが進む。今後の放送局の命運を握るのは、ラジオ番組のネット共同配信サービス「radiko(ラジコ)」と、テレビ版の「TVer(ティーバー)」だろう。ネット時代に放送局はどう対応するのか。両社の社長に就いた2人に聞いた。(共同通信編集委員・原真)

【池田卓生(いけだ・たかお)radiko社長】

▽スマホにラジオが入った

 民放99局のラジオ番組をスマートフォンやパソコン向けに配信しているラジコ。2010年に誕生した時、ラジコ社長の池田卓生さんはTBSラジオの番組制作現場にいた。池田さんは、振り返る。

 「当時、若い世代が受信機を買わず、家電店でもラジオ売り場が縮小していました。これから、どうやって聞いてもらおうかと考えていたら、ラジコが登場した。ラジオの未来はラジコが支えて...