郷土ゆかりの作家の作品を収集する米子市美術館(米子市中町)で、新収蔵品68点を披露するコレクション展「新たな出会い」が開かれている。洋画、日本画、書、彫刻、写真の幅広いジャンルの展示で、市民らが作家の経歴と重ねて楽しんでいる。5日まで。
いずれも2023年度以降の収蔵品で、全展示中42点が大阪芸大教授を務めた写真家岩宮武二(1920~89年、米子市出身)の作品。京都府や新潟県佐渡市で「失われゆく文化を記録に残そう」と撮影された。戦前、プロ野球南海の選手だった経歴も興味を引く。
黒田清輝らに学んだ洋画家香田勝太(1885~1946年、鳥取県伯耆町出身)の油彩8点は、欧州留学中の作品でデッサン風の風景画の色使いが鮮やかだ。
観覧料一般330円(大学生以下、70歳以上など無料)。「版画」のコレクション展も、26日から11月30日まで開催。木版画、銅版画、シルクスクリーン、リトグラフの多彩な技法、豊かな表現が楽しめる。
(吉川真人)













