2月7日の金曜日。冬晴れの米首都ワシントン。対外援助を担う連邦政府の行政機関「米国際開発局(USAID)」本部は、物々しい雰囲気に包まれていた。

 工具を携え、高所用リフトの作業台で身構える男たち。エントランスの石壁には、USAIDを表す30余りの金属製のアルファベットが埋め込まれている。

 午後2時半すぎ、男たちは金属文字を剥がし始めた。瞬く間に取り外されるアルファベット。文字を打ち付けていた無数の穴だけが、痘痕のように壁に残された。

 ケネディ政...