「一生に一度」の舞台で悔しさを味わっても、芯の強さは変わらない。陸上女子やり投げで昨夏のパリ五輪覇者の北口榛花(27)=JAL=は、9月の世界選手権東京大会で予選落ち。6月に右肘に炎症が起き、何とか出場に間に合わせたが、その歩みには大きな不安が伴った。苦悩のシーズンを、五輪女王はどう戦ったか―。単独インタビューで迫った。(聞き手 共同通信・山本駿)

 

 右肘を痛めたのは6月24日のチェコ・オストラバでの国際大会だった。それまでも体調不良、左足首の捻挫などで苦戦しながら、今季一番の状態で...