俳優の黒川想矢が、きょう21日に公開されたマイナビの新WEB CM「夏が終わった。未来がはじまった。」に出演する。
【CMカット】横顔もすてき…!“迷いと決意”を表情で表現する黒川想矢
新WEB CM「夏が終わった。未来がはじまった。」は、黒川演じるソウタと、親友のカイト(染谷隼生)を軸に描かれる青春ドラマ。監督は映画『ぼくのお日さま』でカンヌ映画祭「ある視点」部門に日本人監督最年少でノミネートした奥山大史氏が務めた。フィルムレコーディング手法を用い、エモーショナルな質感で青春の一幕を描いている。
物語は、高校最後の夏のバレー大会を終え、帰り道を歩く2人の姿から始まる。引退後、時間を持て余すソウタに対し、カイトは「パティシエになりたい」という夢を打ち明け、卒業後は東京へ行くことを告げる。その驚きと寂しさの中で、大学進学を志すソウタは自分に明確な夢がないことに迷い始める。
季節が秋から冬へと移り変わる中、推薦や就職、アルバイトなど、クラスメイトがそれぞれの道へ進み始める姿が描かれる。登校する人数が減り、教室の静けさが増していく中で、不安を募らせるソウタ。しかし親友カイトの「迷いも不安も焦りも、全部抱えて進んでいる。みんな一緒だよ。」という言葉を思い出し、ソウタは迷いを振り払い、机に向かう。そして時は進み、迎えた卒業式。誰もいなくなった教室で2人きり。そこでソウタは「俺も悩みながら進んでみるよ」と初めて自分の言葉で決意を伝え、春の風の中へと歩き出す。
今回の撮影は3日間にわたり、実際に30人を超える生徒役キャストを教室に集めて行われた。季節の移ろいをリアルに表現するため、奥山監督は陽の高さや光の角度まで計算し、制服の着こなしや小道具の変化など細部にわたって演出を重ねました。登校する生徒の人数を少しずつ減らしながら、同じアングルで何度も撮影を繰り返すことで、「卒業へ向かう時間の流れ」を丁寧に積み上げた。
現場では、わずか1秒のセリフにも感情の深さを求め、奥山監督が何度もリテイクを重ねる場面も。中でも印象的だったのは、ソウタが、親友カイトの言葉を思い出すシーン。実際にカメラの背後で染谷が台詞を読み上げると、黒川はその声に呼応するように決意の表情と共に静かに涙を流し、空気を一瞬にして変えた。モニターを見守るスタッフが思わず息を呑んだ、忘れられない瞬間となった。
黒川は、2009年12月5日生まれ、埼玉県出身。5歳から芸能活動をスタートし、映画『怪物』(23)で第66回ブルーリボン賞新人賞、第47回 日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。映画『国宝』『この夏の星を見る』(25)でTAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞。
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