鳥取県立中央病院(鳥取市江津)は1日、子宮筋腫治療のための手術と併せて行うはずだった卵巣摘出を医師が失念し、追加手術が必要となったとして、県東部在住の女性に対し、損害賠償金約152万円を支払い、和解すると発表した。医療過誤だと認め、女性に謝罪したという。
病院によると2020年度中に発生。将来がんになる可能性を踏まえ、女性の同意を得て卵巣も摘出する予定だった。女性は、退院前に看護師から卵巣が残っていると伝えられ、病院に相談。再手術を受け、健康状態に問題はないという。
手術の説明文書には卵巣の摘出に関する記載項目がなく、医師らの事前会議で情報共有が不十分だった。病院はミスを受け、文書を改定。卵巣の摘出か保存を記す項目を新設した。
関連議案を14日開会の9月定例県議会に提出。可決後に和解が成立する。
会見した杉本勇二副院長は「大変申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
(岸本久瑠人)