子どもや教員が帰宅した夜の学校。閑散とした校舎の事務室には連日、明かりがともる。「きょう、家ではどんな様子でしたか」。関東地方の公立小に勤める教諭一ノ瀬賢司(31)=仮名=は、保護者に電話がつながりやすい夜の時間帯を待って、欠席した児童の家に電話をかけた。教員になって6年目。大事にする信念の一つが「保護者への電話は最優先」だ。帰宅が深夜になることもある。それでも保護者とのコミュニケーションは欠かさない。一ノ瀬の胸には、新人時代の苦い経験が刻まれている。(共同通信=...