JR西日本米子支社が発行を取りやめるポケットサイズの時刻表
JR西日本米子支社が発行を取りやめるポケットサイズの時刻表

 JR西日本米子支社は、管内の駅で無料配布してきたポケットサイズの時刻表作製を、10月2日予定の秋のダイヤ改正を機に取りやめる。旧国鉄時代から毎年、改訂版を発行してきた。スマートフォンの普及などデジタル化の波に押され、役目を終える。

 絶版になるのは、新幹線や管内の在来線ダイヤを掲載した「ポケット時刻表」▽新幹線利用に便利な「乗継時刻表」▽山陰線や伯備線など分けた「線区別時刻表」。

 いずれも胸ポケットに納まる冊子型。使いやすさから通勤・通学者や旅行者に重宝され、3種類の年間発行部数は計14万部という。

 アナログ世代の出張や旅を手助けする必須アイテムだが、近年はネットで列車ダイヤを確認する利用者が増加。JR西管内では、岡山支社が今春のダイヤ改正に合わせ配布中止を決めるなど、紙の時刻表発行を見直す動きが加速している。

 米子支社の担当者は「ペーパーレス化など環境への配慮もした」と説明。JR西ホームページの「おでかけネット」やスマホ専用無料アプリ「WESTER(ウェスター)」の活用を呼び掛ける。 (山根行雄)