大田市出身のグラフィックデザイナーの品川良樹さん(36)=松江市東出雲町=の作品展「写真と文字のデザイン展 enとin」が4日、松江市東津田町のいきいきプラザ島根で始まった。モノクロで切り取った山陰の日常風景と文字デザインを融合させた新鮮な作品が入場者を魅了する。19日まで。
デザイン事務所「ノード」(松江市竹矢町)に所属し、島根広告賞の最高賞やクリエイター特別賞を受賞するなど活躍。趣味の写真も撮り続ける。
初の作品展では、山陰の漁村などを歩いて撮った風景と、余白に所属会社の野々内政美社長直筆の文字を書き込んだパネル18点を展示。作品「shape」は出雲市小伊津町の漁村集落と鉄筋コンクリートの集合住宅のコントラストを強調。「silent」は鳥取県琴浦町の港の灯台を、露出を落として撮り、静かな日本海の表情を描写した。
品川さんは優しい空気感が山陰の魅力だといい「ここで暮らす人や物事の縁を、文字デザインとともに感じてほしい」と話した。 (多賀芳文)