第八章・寛永の危機(34)

 

 徳川忠長(ただなが)は元(げん)和(な)四年(一六一八)、十三歳で甲府二十三万石を与えられた。自身は江戸にいることが多かったので、甲府は家老を中心とした家臣団に...