第八章・寛永の危機(42)

 

「上様は大御所さまの喪中に事を荒立てたくないとお考えでございます。ご恩情と受け取っていただければ幸いでございます」

 堀田正盛(まさもり)は控え目な口ぶりながらも、隠居するの...