【益田】島根県西部を流れる高津川流域で正月に食べる伝統の「鮎(あゆ)だし雑煮」を作る料理教室が27日、益田市内であった。参加した15人が食文化と作り方を学び、郷土の味に舌鼓を打った。
鮎だし雑煮は、文化庁の「100年フード」に認定された「高津川の鮎料理」の一つ。講師として益田市文化振興課の中司健一さんが、地域に身近なアユの料理と歴史を紹介した。
調理はぜいたくに1人前で1匹の焼き干したアユを使用し、参加者は一晩水出しした鍋を煮立て、調味料を入れて味を調えた。餅やホウレンソウなどの具材を入れ、アユを丸ごと1匹盛り付けて完成させた。手に持ったわんからアユ特有の香りが立ち、染み出ただしの味わいを堪能した。
同市あけぼの東町の高橋美登利さん(66)は「亡くなった母が作ってくれた懐かしい味を思い出した。正月に自分でも作ってみたい」と話した。料理教室は、吉田公民館が主催した。
(吉田雅史)













