Q.  言うことを聞かせるための「脅し」はいいの?


 言うことを聞かせようと「○○しないと鬼が来るよ」とか、まだ遊びたいと駄々をこねる子に「置いていくよ」など、脅しを日常的にしてしまいます。先生は、脅すことについてどう思いますか?
 

YUBI先生の回答


 「脅すこと」は正直、わが家でもよくあります。それでいいの?って、自問自答しちゃう気持ち、分かります。難しいですよね。親としては「脅したい」わけではなく、言うことを聞いてもらうための「苦肉の策」として、脅すようなカタチになってしまっている んだと思います。

「脅すこと」の根底には「愛があるかどうか」がとても大事なこと(YUBI先生提供)

 実はこれって、ずっと前からあったみたいですよ。江戸時代の先輩パパ・ママも同じように悩んでいた ようです。「山に行くと天狗(てんぐ)が出るよ」とよく言われますが、もともと天狗は、流星などのことを指していました。そこに少し違った解釈が加わり、山間部での怪しい光を天狗と呼ぶようになり、さらにその後に、鬼などのイメージが加わることで、私たちが思い描く天狗像になったようです。

 「山に行くと天狗が出る」は、江戸時代の親御さんたちが「子どもが夜に山に行くと危ない」「遭難してほしくない」という思いから作った伝承であり、「脅し文句」なんです。ここでのポイントは「山に行くと危ない」です。だから、天狗という偶像をつくり上げて脅したんです。

 この根底には愛があります。この「愛があるかどうか」が、とても大事なこと だと思います。親の都合で子どもをコントロールしたいから脅すのは、ちょっと違うかもしれません。また、感情的になって脅してしまうのも違うでしょう。「脅す」を使用する場合は、一度自分の中で、使用するか使用しないかを冷静に検討し、愛を持って有効活用していただければと思います。
 

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、9児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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