―企業や事業者のハラスメント対策への意識が高まっています。
従業員の相談窓口になるとともに、防止のための研修も実施しています。例文を用いて、発言のどこがハラスメントに当たるかを考えます。意外と気づかない方も多く、研修の重要性を感じています。防止の目的は、行為者を処分することではなく、働きやすい環境を整え、従業員の離職を防止することにあります。一人一人が普段から、自分の言動を意識するようになることが重要です。

 

―相談にはどのように対応していますか。
ハラスメントと認定するには一定の基準があり、相談があったもの全てが当てはまるわけではありません。最近では、不機嫌な態度や言動で周囲に圧を与えて精神的な苦痛を与える「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」が問題になっています。周囲が指摘することが難しい状況が多いため、意識向上のためにセルフチェック項目を導入しました。例えば「家の中のイライラを職場に持ち込まない」「その表情で仕事に出られますか」などといった内容になっています。

 

―働く女性の支援にも力を入れています。
出産を控えた従業員が安心して休めるよう、事業主と三者面談し、休業中の賃金保障について資料を用いながら説明しています。ある企業では、育児休業から職場に復帰する際、保育園に慣れるため保育時間を短縮して行う「ならし保育」をしたいと相談がありました。育児休業給付金は原則子どもが1歳になると受けられず、その後は企業ごとに規定を整える必要があります。欠勤扱いにすると年次有給休暇が残っていない従業員には厳しく、試行的に休暇制度を設けてはどうかなどといった助言をしました。そのほか、女性の管理職の割合を増やすための制度設計や、男性が多い業界で女性の参入が進むよう環境整備にも力を入れています。事務所には女性職員がいるので、相談しやすいという面もあると思います。

 

職業と収入を分けて考えてみてもいいかもしれません。今は、給料以外に収入を増やすやり方はたくさんあります。でも、どこかに属して働く経験は、収入を得る以上にメリットが大きい。そんな風に考えると今日から、仕事に向き合い方が変わりませんか。

門永 真理子=松江市在住  2003年に現職に就任。
仕事をする上で、ネガティブな感情は不要だと思っていましたが、ネガティブな感情は、時にミスを逃さず、集中できるのではないかと気づきました。このような新たな気づきは、私にとって、仕事のやりがいに通じているのかもしれません。