温暖化が進んだ場合の主な日本の気候変動
温暖化が進んだ場合の主な日本の気候変動

 気象庁と文部科学省は昨年12月、地球温暖化により今世紀末に想定される日本の気候変動をまとめた。暑さが厳しくなるだけでなく、台風は強まり、集中豪雨も増えると予想。実際に、温暖化の要因とされる温室効果ガスの大気中の濃度は年々増加しており、災害を引き起こすリスクは高まっている。

 温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」は、産業革命前と比べた世界全体の気温上昇を「2度未満」に抑えることを目指す。これに対して気象庁などは、協定が達成されずに温暖化が進み、世界の平均気温が4度上昇した将来についても想定を示し、20世紀末や現在の日本の気候と比較した。

 結果によると、年平均気温の上昇は約4・5度で、猛暑日(最高気温35度以上)の年間日数は約19・1日増える。1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る頻度は約2・3倍に。その一方で、年間降水量には大きな変化がないとされており、雨が降る際は集中豪雨になる恐れがある。

 海面水温が上昇することで台風のエネルギーとなる水蒸気が供給されやすくなり、最大風速が54メートル以上の猛烈な台風が発生する可能性も高くなる。さらに、日本沿岸部の平均海面水位も約71センチ上昇するとみられ、高波や高潮による浸水害が増えそうだ。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は今年8月、2019年における温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の大気中の量が、産業革命前に比べて47%増えたと報告。気象庁によると、日本の平均気温はこの100年当たりで1・26度上昇し、温暖化は確実に広がっている。

 気象庁の担当者は「平均気温が少し違うだけで、大雨が相次ぐなど気象現象には大きな影響が出る。温暖化は、人の生活に直結する喫緊の課題だ」と話した。