出雲を舞台にした新作アニメ映画「神在月のこども」の公開を直前に控え、原作者の四戸俊成さん(40)と、松江市出身でプロデューサーの三島鉄兵さん(42)の2人が同市を訪れ、制作に込めた思いを語った。
映画は8日、T・ジョイ出雲(出雲市大塚町)など全国約180館の映画館で上映される予定。母親を亡くした小学生のカンナが神の使いを名乗るウサギに導かれ、出雲を目指す物語。構想から8年がかりで完成した。島根県内で現地取材を重ねて、出雲大社や宍道湖などの美しい風景が劇中で描かれる。
2人は、島根県庁と松江市役所を訪問。県庁で丸山達也知事と面談した四戸さんは「アニメは描くものをより良く誇張するが、島根にはその誇張を超える空気感や場の力がある」と話し、鑑賞後に現地に行きたくなるような映画を目指したと明かした。
三島さんは「生まれ育ったまちへの誇りを感じながら映画を作った。地元に恩返しをしたい」と話した。 (佐貫公哉)