日本が難民条約に加入して40年を迎えた。母国で迫害の恐れがあると申請した人を審査し、難民と認定すれば定住を許可してきた。だが、日本の難民認定者数は先進国の中で極端に少ない。助けを求めて来日した人が収容施設に身柄を拘束されるケースも多く、「難民鎖国」との批判がやまない。法改正を求める声が高まり、法務省・出入国在留管理庁も改善を検討している。

 「日本の政府は何もしてくれない」。埼玉県に住む30代のアザティさん(仮名)は、独学で身に付けた日本語で訴える。

 トルコの少数民族クルド人。2002年、親戚に会うため日本を訪れ、難民認定を申請した。多数派のトルコ...