安野光雅美術館開館20周年として作成した「繪本 平家物語 橋合戦」の拡大レプリカ=島根県津和野町後田、町立安野光雅美術館
安野光雅美術館開館20周年として作成した「繪本 平家物語 橋合戦」の拡大レプリカ=島根県津和野町後田、町立安野光雅美術館

 だまし絵や旅情あふれる風景画などで親しまれ、2020年末に亡くなった島根県津和野町出身の画家、安野光雅さんの追悼企画展が、同町後田の安野光雅美術館で12日に始まった。原画を中心に展示し、独自の世界観が国内外で高い評価を得た画業を振り返っている。

 1989年から7年かけて描いたシリーズ「繪本(えほん) 平家物語」や、絵本作家としてのデビュー作となった「ふしぎなえ」などの原画計112点を展示。自作で特に気に入っていたという「繪本 平家物語」の「橋合戦」と「太宰府落(おち)」からは、武士一人一人の表情や躍動感のある馬の動きが存分に伝わってくる。

 この2作品については、さらに迫力を感じてもらおうと、同美術館が原画を拡大したレプリカ(横164センチ、縦119センチ)も特別に用意した。広石修学芸専門員は「描写力のすごさ、絵に対する情熱や思いを感じてほしい」と話した。

 今回は1期展で6月9日まで。作品を入れ替えて同11日から2期展と続き、最後の4期展の最終日が22年3月9日。開館時間は午前9時~午後5時で毎週木曜が休館日。入館料は一般800円、中高生400円、小学生250円。

 (石倉俊直)