観光客を乗せて神門通りを走るゴルフカート型電動カー=出雲市大社町杵築南
観光客を乗せて神門通りを走るゴルフカート型電動カー=出雲市大社町杵築南

 神迎え時期の出雲大社(出雲市大社町杵築東)周辺で12日、ゴルフカート型電動カーを走らせるが始まった。21日までの10日間、観光客と住民向けに無料運行してニーズや安全性の課題を把握し、実用化に向けて検証する。
 出雲市や地元団体などでつくる市低速モビリティ導入社会実験協議会(会長・田辺達也出雲観光協会会長)が実施。市内での実証実験は初めてで、国土交通省の事業採択を受けた。
 ゴルフカート(乗客6人)はメーカーに借りた1台で運行。幅1・3メートル、長さ3・9メートル、高さ1・8メートルで、時速20キロ未満で走る。
 月曜と金~日曜は観光客向けを想定し、稲佐の浜ー出雲大社前ー神門通り広場ー一畑電車出雲大社前駅間の片道2・3キロを約20分かけて走り、一日4往復。火~木曜は住民向けで稲佐の浜ーラピタ大社店ー一畑電車出雲大社前駅ー大社行政センターーショッピングタウンエル間の片道4・8キロを約40分かけて走り、一日3往復する。予約不要。
 観光客が歩き、一般車両も走る神門通りや細い道路での安全性や利便性を探り、利用者や地域住民にアンケートする。
 初日に観光で訪れ、夫婦で利用した佐藤政美さん(60)=茨城県守谷市=は「乗り心地が良く、車内で参拝の仕方なども教えてもらえた」と喜んだ。市道路建設課の北脇正巳課長は「楽しんでいただき、地域の魅力向上につなげたい」と利用を呼び掛けた。
 (松本直也)